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個別進学塾教匠平木のブログです

by kyosyo-hiraki

今週の和歌「月見れば影なく雲につつまれて今宵ならずば闇に見えまし」

 こんにちは、個別進学塾教匠講師の平木です。今年は9月24日が中秋の名月でした。月を観賞し、詠まれた和歌は数多く存在しており、今回はその中から一つを紹介したいと思います。

 月見れば 影なく雲に つつまれて 今宵ならずば 闇に見えまし
 (山家集336)

 「月を見ると、光もなく雲に包まれていていた。今日の夜でないならば、闇夜に見えただろうに」というのが大まかな解釈になっています。この和歌は平安時代の僧である西行が詠んだものです。ここでの「今宵」は中秋の名月の夜のことを示しています。

 この和歌の文法的ポイントは「まし
助動詞「まし」には以下の意味があります。
① 反実仮想「もし~だったら、…だろうに」
② ためらいの意志「~しようかな」
③ 推量「~だろう」
この中でも① 反実仮想の用法で用いる場合は、以下のような形になっています。
A ましかば/ませば/せば/未然形+ば B まし
今回の和歌の場合は第四句に「ずば」、つまり打消の助動詞「ず」の未然形+「ば」があるため、反実仮想の意味になります。

 普段何気なく見ている月ですが、私たちに様々な姿を見せてくれます。昔の人はその満ち欠けの様子から様々な呼び名をつけました。(十五夜の「満月」だけではなく、その前日や翌日の月も呼び名がついています)「今日の月は何と呼ばれていたのかな」と調べてみると少し面白いかもしれませんね。

 Hiraki


by kyosyo-hiraki | 2018-09-26 10:00 | 和歌