人気ブログランキング |

個別進学塾教匠平木のブログです

by kyosyo-hiraki

今週の和歌「夏と秋と行きかふ空の通ひ路はかたへ涼しき風やふくらむ」

 こんにちは、個別進学塾教匠講師の平木です。今週は先週までの暑さとはうって変わって涼しい気候になりました。夜は少し肌寒く感じる日もありますね。今回は、そんな季節を詠んだ和歌を紹介します。

 夏と秋と 行きかふ空の 通ひ路は かたへ涼しき 風やふくらむ
 (古今集168)

 「夏と秋とが移り変わる空の通り道は、片方で今ごろ涼しい風が吹いているだろうか」というのが大まかな解釈となります。この和歌は平安時代の歌人である凡河内躬恒が詠んだものです。凡河内躬恒は、紀貫之と同様に『古今和歌集』の選者に選ばれた人物です。

 この和歌の文法的ポイントは助動詞「らむ
以前の記事で「らむ」の識別の仕方は紹介しましたが、助動詞「らむ」の場合、以下の意味のいずれになるかを見分ける必要性があります。
① 現在推量「今ごろ~しているだろう」
② 現在の原因推量「(どうして)~しているのだろうか・(…だから)~しているのだろう」
③ 現在の伝聞・婉曲「~しているという・~しているような」
これらの意味を見分けるためには、まず「らむ」が文中に使われているか、文末に使われているかを見ましょう。文中に使われている場合は、③ 現在の伝聞・婉曲の意味になります。文末に使われている場合は、動作が話者(筆者)の目の前で起こっていることかどうかを考えましょう。目の前で起こっている場合は② 現在の原因推量で、目の前で起こっていない場合は① 現在推量となります。現在推量の「今ごろ~しているだろう」を使って文を作ってみてください。目の前のことに対して使いませんよね。

 暑いと思っていたら急に涼しくなってきたように、今の季節は寒くなるのもあっという間です。また、台風など、気候の変化も非常に激しい季節ですので、体調管理だけでなく、安全にも気を付けて行動するようにしましょう。

 Hiraki


by kyosyo-hiraki | 2018-09-12 10:00 | 和歌