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個別進学塾教匠平木のブログです

by kyosyo-hiraki

今週の和歌「瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末にあはむとぞ思ふ」

 こんにちは、個別進学塾教匠講師の平木です。今回は、次の和歌を紹介しようと思います。

 瀬を早み 岩にせかるる 滝川の われても末に あはむとぞ思ふ
(詞花集・巻7・恋上)

 平安時代後期の上皇である崇徳院の和歌です。「川の流れが速いので、岩にせき止められて二つの流れに分かれても、また一つの流れに戻る滝川の水のように、今はあなたと別れても、いつかまた会おうと思っています」といった内容です。

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 崇徳院が天皇として在位していた時代は、ちょうど院政の時代。崇徳院は、政治の実権を握っていた鳥羽上皇に強引に譲位させられました。そして、上皇となったのちに、皇位継承問題を巡って「保元の乱」が起こります。保元の乱に敗れた崇徳院は讃岐国(現在の香川県)に流されてしまい、そこで一生を終えます。

 その後、保元の乱に勝利した後白河天皇の周囲で、様々な不幸が起こり、「崇徳院の怨霊の呪いでは…?」と考えられるようになりました。困った後白河天皇は、崇徳院の魂を鎮めるために、神として祀ることとしました。(余談ですが、崇徳院は、菅原道真、平将門と並んで「日本三大怨霊」の一つとされています)

 この和歌の文法的なポイントは、「~(名詞)を…(形容詞の語幹)み
この形で、「~が…なので」という訳をとります。今回の「瀬を早み」は、「瀬(川の流れ)が速いので」と訳します。

 先日、熊本で大きな地震が起こりましたが、どこにいようとも、自然災害にいつ巻き込まれるか分かりません。家族や友人と連絡が一時的にも取れなくなることもあるかもしれませんが、この和歌のように「また必ず会える」という強い気持ちを持ちたいものです。

 Hiraki


by kyosyo-hiraki | 2016-04-20 10:00 | 和歌